【試合評】関東大会予選、準々決勝・埼玉栄高戦

平成29年度高校サッカー関東大会埼玉県予選の準々決勝が4月22日(土)に行われた。西高は、22日の10時30分から新座市の西武台高第2グランドで、埼玉栄高と対戦し3対1(0対0、3対1)で勝利し準決勝へ進んだ。

試合は、開始20秒で西高が放ったシュートがバーに当たって跳ね返る、というシーンから始まった。西高は、このこぼれ球を押し込めず先制の絶好機を逃してしまう。2試合続けて開始直後のゴールとはならなかったものの、西高は試合へいい入り方ができた。というのも、両校は新人大会の南部地区予選の準決勝で対戦し、この時は西高が、栄高のスピーディーなパス回しに試合開始直後から翻弄され、前半に2失点を喫してしまった。その試合は、西高が後半に追いつきPK合戦でやっとの思いで勝利しただけに、今日の試合の一つのポイントに試合の入り方、集中の仕方があった。

前半は、開始直後の西高のシュートシーン以外は、両チームとも決定機を作れず、一進一退の展開が続いた。特に西高は、最初のビックチャンスを逃したためか、何度かチャンスを迎えた際に確実に決めたいという気持ちが出て、シュートを打てるところでパスを選択してしまう傾向が見られた。ただ全体としては、西高が4、5本のCKを得たのに対し栄高はCK2本というように、西高が押し気味にゲームを進めたが、0対0のまま終了した。

西高はハーフタイムにシュートの少なさを指摘されたのか、後半開始2分で先制点を上げる。ペナルティーアーク付近で西高MFがルーズボールを拾うと、迷わずシュートしこれが決まった。その後も西高が攻め追加点のチャンスを何回か得るが、ポストに跳ね返されるなどして得点にならないまま時間が過ぎた。同点にしなければならない栄高が、DFを1人下げ大型FWを交代で出し攻勢を強めた5分後の後半20分、西高がカウンター攻撃を繰り出した。西高FWが逆サイドにフリーでいた味方MFに綺麗にパスをつなぐと、MFもドリブルから落ち着いてサイドネットにシュートを突き刺し、西高が攻勢を強めた栄高の出鼻を挫く2点目を上げた。しかし、ここから栄高はさらに攻勢を強めてきた。後半30分過ぎ、栄高に押し込まれた西高は、栄高選手にペナルティーエリアの5メートルくらい後ろからミドルシュートを打たれると、これが決まって1点差に追い上げられてしまう。西高DF陣の人数はそろっていたが、これがかえって邪魔になりシュートが見えなかったようで、西高GKが1歩も動けないままゴール隅に決まってしまう。西高が1点差に追い上げられ勝負はもつれそうになったが、後半35分、西高はサイド攻撃から3点目を上げ試合を決めた。

本日の準々決勝は、得点経過だけでなくCKやFKの獲得数も西高が上回っていたと思われるだけに、内容からすれば申し分のない試合だった。

また新人大会での栄高戦と比較すると、チームの成長も確実に見て取れた。問題があるとすれば、2点取った後にDFも含めて西高が攻撃に出て、無失点のまま試合を終わらせることができなかった点である。準決勝へ向けては、試合の終わらせ方についても選手全員で意思統一して、成長してほしいものである。

カテゴリー: ニュース パーマリンク