【速報】選手権予選、決勝で昌平高に惜敗

 第96回全国高等学校サッカー選手権大会の埼玉県予選が2017年10月14日(土)から始まった。第2シードの西高は、本日11月19日(日)の14時05分から埼玉スタジアムで決勝を第1シードの昌平高と戦い、1対2(0対0、1対2)で惜しくも敗れた。

【試合評】 
 試合の前半は、西高が中盤とDFとで2つのラインを引き、その間でボランチが相手が入れてくる楔のパスを警戒し、楔のパスを入れられてしまった時には、DFが相手FWを止めボランチが相手FWを挟むという守備が上手くでき、昌平高の強力な攻撃陣をよく抑えていた。昌平高にポゼッションは許すも西高も守備一辺倒にはならず、カウンター攻撃からもう一歩で得点というシーンを何回か作り出す。攻めていたのは昌平高だが、決定機は西高にやって来た。前半34分、この日ワントップに入った西高FW森がループ気味にスルーパスを出すと、MF遠藤寛紀が抜け出しシュートをする。決定的に思われたが、これは飛び出して来た昌平高GK緑川光希のファインセーブに阻まれてしまう。前半、両軍でゴールに飛んだのはこのシュートだけで、互いに得点できず0対0で終わった。
 後半開始からは、西高も全体のラインを上げて積極的に攻めに出た。後半6分、9分とDF田村駿弥のロングスローから続けざまにチャンスを作る。しかし、シュートが1本はサイドネット、もう1本はゴールポストの右横へ外れてしまった。9分のチャンスの直後、昌平高の素早いカウンター攻撃を受ける。Jリーグ大宮に入団が決まった昌平高FW佐相の素早いドリブルに、西高DFがたまらずペナルティエリアの左前方10メートルほどのところでファウルで止める。後半12分、平均身長で西高に劣る昌平高は、FKのボールを高く上げずにライナー気味にDFラインとGKの間に入れてきた。ボールが速かったこともあり、西高GK齋藤大伽の飛び出しが遅れボールに触れず、昌平高CB関根浩平に頭でボールのコースを変えられ、ゴールを決められてしまう。追いつかなければならない西高は、MFに唐牛七海とFWに朝見海斗を次々に入れ、2トップの攻撃的布陣に変更する。さらに1年生MF石山凌太郎も投入し、同点を狙いに行った。後半30分、西高は交代で入った唐牛七海が右サイドから得意のドリブルでペナルティーエリアに侵入し、そのこぼれ球をFWの点取り屋・高橋岬生が強烈なシュートを打った。ボールは昌平高GK緑川光希の手を弾いてゴールに吸い込まれて行った。交代と布陣変更が功を奏し、西高がついに同点に追いつく。さらに西高が攻めに出たところで、昌平高がボールを奪いショートカウンターを繰り出し西高が止める。後半31分、スローインから昌平高MF森田翔がドリブルから、一旦、昌平高FW佐相に預けそのリターンを再度ドリブルし、西高の左サイドを切り裂きペナルティーエリアに侵入してくる。西高DFも必死で守り昌平高MF森田翔をブロックしたが、左に交わされ戻って来た西高MFもさらに交わされ、西高GKが飛び出して来たのを見て、倒れ込みながらシュートを決められてしまう。西高も反撃に出た。後半36分、ペナルティーエリア右外側でFKを得ると、ゴール前に高いボールを入れ、西高DF福世航大が競り勝ちヘディングシュート。昌平高GKの絶対に届かない逆サイドにシュートは飛んだ。西高選手が触れればゴールというボールに、主将の田中龍太郎と交代で入ったMF田村優人が飛び込む。外側から飛び込んだ田村が足で触るも、ボールは無情にもサイドネットに飛んだ。その後、西高は長身DF大鶴啓寛を投入しパワープレーに出るが、ゴールは遠かった。結局、後半31分の得点が決勝点となり、西高は昌平高に1対2で敗れ高校選手権の出場権を獲得することはできなかった。
 西高は昌平高とは、関東大会予選準決勝、高校総体予選決勝に続き、本年度3回目の対戦だった。過去2回は大差で敗れてしまったが、今回は西高が過去の対戦から昌平高を研究し、対策したとおりの守備ができていた。特に後半は、守備だけでなくボールをつないで攻撃することもできていた。それだけに2点とも、攻撃したところでショートカウンターをくい失点をしてしまったのは、今後の大きな教訓にしなければならない。ただ試合内容としては自分たちの考えたプラン通りに戦えており、大善戦と言っていい。また今年度のチームとして最も素晴らしい内容の試合をしたと評価をすることができる。それだけに、勝負に勝つことができなかったことがなんとも悔しく、残念な試合となった。

 本日も実に多くのOBの方がスタジアムに応援に来て下さった。心から感謝いたします。

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