第98回全国高等学校サッカー選手権大会の埼玉県予選は、本日2019年10月26日(土)に3回戦が行われた。西高は、26日の10時30分から新座市の西武台高第2グランドで、第1シードの西武台高と対戦し、0対3(0対1、0対2)で敗れた。
試合は早い時間で動いた。前半8分、西高が西武台高エンドに攻め込んだところで、ボールを奪われると西高の右サイドへボールを振られ、そこからチップキックでフリーになっていた西武台高CFにスルーパスが出される。西高GKが飛び出そうか迷ったところ、西武台高CFにヘディングでループ気味にシュートを打たれ、西高は西武台高に先制を許してしまう。その後、西高も落ち着いてパスを回せるようになり、しだいに反撃できるようになった。前半20分には、西高CFが打ったシュートを西武台高GKが弾き、ボールはポストに当たってゴールとはならなかった。前半35分には、西高が3本パスをつなぎ最後は西高CFがヘディングシュートを放ったが、これはバーに当たって跳ね返ってしまい、前半は0対1で終わった。
後半も、西高は早い時間に失点してしまった。後半6分、西武台高にカウンター攻撃からシュートをされ、これは西高がブロックしたが、その跳ね返りを西武台高選手にヘディングで詰められてしまう。ゴールインかと思われたシュートは、西高GKがファインセーブで何とか止めた。しかし、このボールを西武台高選手に拾われ、再びセンターリングされ、これを決められ西高は追加点を許してしまう。GKのファインセーブの後に、一旦、ボールを外に出し相手の攻撃を切りたいところだったが、西武台高選手の出足の良さに負け、西高は連続攻撃を許してしまった。2点差をつけられた西高は、ボランチも攻めに出て1点を返しに行った。後半25分には、その西高ボランチがPA内で西武台高DFラインをかいくぐりGKと1対1になるが、これは西武台高GKの出足が1歩勝り、シュート寸前のところでクリアーされてしまう。その3分後、前がかりとなった西高を見透かすかのように、西武台高は西高の右サイドでボールを奪うと、ハーフライン付近から左サイドの裏へボールを送り込んできた。このボールを30メートルほどダッシュしてきた西武台高MFにダイレクトで折り返され、これが西武台高FWにピタリと合い3点目を入れられ、勝負が決まってしまった。
本日の試合は、リーグ戦と同様、西武台高にカウンター攻撃から次々と得点を決められてしまった。1部リーグ上位校に勝つためには、西高が先に失点したのでは、可能性が低くなってしまう。本日のように、一瞬のスキを突かれ相手選手をフリーにして失点する、ということはあってはならない。もう一つ気になったのは、失点する時間がリーグ戦に比べ早かったことと、トーナメント戦であるため前がかりとならざるを得ず、前半でかなりエネルギーを使ってしまった。このため後半は、攻撃に転じた際にボールホルダーへのサポートが見られない、あるいは遅れる場面が目についた。味方へのサポートの回数と速さでは、西高は西武台高に大きく差をつけられていた、次年度のチームではぜひ改善してもらいたい。ただ、本日の試合も、前半に同点に追いついていれば、インターハイ代表校の西武台高ともっといい勝負ができたはずである。それだけに大変残念な敗戦だったと言える。